領民のブログ

領民とかいう人のブログです。あんまり頻繁に更新するつもりはありません。

オタク特有の自分語り(東大を舐めていた話)

 おはよう、読者の諸君。ストロングゼロを飲んでブログ記事書くマンです。東大生の自分語りが流行っていたので僕も自分語りしまーす(遅い)。
 「東大を舐めるな」の人を皮切りに、ネット上に東大生の自分語りが溢れています。私などはネット上の怪文書が大好きなので狂喜乱舞していろいろ読みまわっております。よく考えたら私も東大生(院生)だったので、ネット上の怪文書の数を一つ増やしてみることにします。
 最初に断っておくと、私はどちらかというとたいした努力をせずにするっと東大に入れてしまったタイプです。自分からこのようなことを言うのは自信過剰と思われるかもしれませんが、そのような意図はあまりないのでお許しください。
 私が生まれたのは、両親とも高学歴のエリート家庭というわけでもなく、母親が教育に対して狂気的な家庭というわけでもなく、そこら辺にあるごく普通の家庭でした。もちろん小学受験・中学受験などしようとは思いませんでした(というか家族もほとんど私立の中学なるものの存在をよく認知していなかった)。親戚を探しても大学に行ったことがある人などほとんどいなかったし、私も小学生の頃は成績が著しく低かった*1ので、「せめて高校くらいは出られるといいねー」くらいの感じでした。今思い返しても小学生時代は四六時中ゲームかネットサーフィンをしていたという記憶しかなくて、マジで何だったんだという感じです。
 そして何の感動もドラマも勉強もなく近所の公立中学へエスカレーター式に入学しました。そこがいかにヤバい場所であったかは別の機会に語るとして、さすがにこのあたりから勉強というものがどういうことなのかわかるような気がしてきて、学力はまともになってきました。公立の中学の成績の付け方は従順性-orientedなので全く数値には出ませんでしたが。正直なところこの時期にはまだ勉強に関して努力したという記憶はなくて、なんかゲームしたりネットしたりライトノベルを買いあさったりしながら生きてたらなんだかけっこう良い高校に受かりました。わーい。
 さすがに高校に入ったあたりから、自分は普通に大学に行ける人間であるという認識が出てきました。当時は東大などあまり考えもしませんでしたが。勉強に対して試験前以外に時間を作るようになったのは高校くらいからだと思います。両親もまさか自分の子供が大学に行くとは思っていなかったようで、後述する予備校の学費や、大学の入学・在学にまつわる様々な出費によって実家にかなりの経済的負担をかけてしまいました。母がいつの間にかスーパーのパートで働くようになっていたのを確認した時は本当に申し訳ない気分になったのを覚えています。
 それはそれとして、高校1~2年の間もやはり自分の時間のほとんどは遊ぶことに使っていましたが、少しくらいは勉強をするようになりました。たまにTwitterで謙遜が行き過ぎて自分は母校の高校でも成績が低かったかのような発言をすることがありますが、実際のところ成績は中の上から上の下くらいでした(科目によるけど)。そんなこんなで普通に高2も終わろうとする頃、さすがに真面目に志望校を考えざるを得なくなりました。ここでは、フローチャートによって当時の私の思考を披露しましょう。

「ゲームとか最新の情報とか仕入れていきたいし、様々なグッズとかほしいし、秋葉原にすぐ行けるところに住みてえなあ」

「さすがにそれだけの理由で適当な東京の大学を志望しても両親を納得させるのは難しいよな。近所に京大も阪大もあるし……」

「せや!東大志望ってことにしたら堂々と東京目指せるんちゃうか!」

「よっしゃ!東大行ったろ!アキバでエロ同人買い放題じゃ!!」

かくして当時の私は東大を目指すことにしたのである(※これだけが理由ではないです)。
 高3当初の私の学力は決して低かったわけではないですが、正直なところ東大志望としては底辺もいいところでした。そこで、両親に多額の出資をしてもらって予備校に通うことにしました。実は、中学生のころに近所の個別指導みたいな塾に通っていたことはあったのですが、本気で受験を目指す人たちの集まる塾(予備校だけど)に行ったのは高3がはじめてのことでした。そうした課金による教育も受けつつ、高3の私はようやくまともに勉強に乗り出したのです。
 ただし、今思うと高3のときの私には切迫感が全然ありませんでした。正直適当に勉強してたらなんとかなると思っていたのです。さすがにゲームをする時間より勉強をする時間の方が多くなっていましたが、それでも普通に週末などはゲーセンに入り浸ったりゲームをしたりしていました。受験を舐めていた。当時の私にこそ言うべきだったのです。「東大を舐めるな」と。まあ順風満帆に東大には落ちました。勉強が足りないのだから当たり前です。そして私は浪人生として予備校の東大コースに入ったのです。
 予備校の一年間はさすがに真面目に勉強しました。ゲームなどをしなかったわけではないですが、その時間は本当に少なくなりました。この一年に特筆すべきことはなくて、普通に毎日勉強して頑張ったら東大に受かりました。やったぜ。読者の一部は「あれ?お前『たいした努力をせずにするっと東大に入れてしまった』とか冒頭に書いてなかったか?」とお思いでしょうが、それはあくまで少年時代を平均するとたいして何もしていないということです。実際、入試の成績は1浪であるにもかかわらずギリギリで、正直運で受かったとしか言えません(運が良ければ受かるという程度の学力は付けられていたのだけれど)。
 まあこんな感じで、高3と浪人の二年間はそこそこ真面目に勉強をしたけれど、それ以外には特に何もありません。両親から勉強をしろと言われたことは人生で一回しかないし、成績が悪くて怒られたこともありません。なんかゲームとライトノベルとインターネットに耽溺してたら東大に受かりました。実際に血のにじむような勉強をする羽目になるのは大学に入ってからのことなのですが、それはまた別の機会にでも書くとしましょう。
 最後に一言。子供を東大に入れたいと思うタイプの両親がこの記事を読んでいた場合を想定して言っておきます。あなたがいくら願ってもあなたの力で子供を東大に入れることはできません。無理です。仮に出来てしまっても親子関係を壊すだけなのでやめておきましょう。親ができることは、仮に子供が自分から東大に行きたいと考えたときにそれを応援して助けることだけです。子供が望むなら予備校に行く学費を出してやったり勉強しやすい環境を作ってやったりするとよいでしょう。親ができることはそれだけです。ちなみに「東大」を「医学部」などに置き換えても同様です。それと、東大に受かるためのコツや秘訣があるんじゃないかと思ってこの記事を読んだ人がいたらごめんなさい。私が思うに大局的な*2コツとか秘訣はありません。東大の入試問題は普通です。普通に難しい問題が出ます。特殊だから難しいわけではないです。なので、受験生の各位はオーソドックスな勉強に努めるのがよいです。過去問をよく見て勉強の方針を定めて、評判の高い参考書を買うなどして勉強してください。あと金があるなら有名な予備校に行きましょう。無難なので。本当にそれだけです。

*1:小学校時代はマジで勉強ということが何なのかわかってなかったので普通に学力が低かった。教師への服従心の欠如や授業態度の悪さで成績が悪かった中学時代とは異なる。

*2:限られた部分で使える局所的な対策ならないでもない。